毎日の仕事で出てきた税務に関する内容を忘れないように記録しています

個人から法人成りにかかる経費とタイミング

個人事業のお客様からよく尋ねられるベスト3

「法人にしたほうが得なんですか?」

「どのくらいの所得がでたら法人にしたほうがいいですか?」

「法人にするにはいくらぐらいかかりますか?」

というわけで、回答をまとめました!

会社設立にかかる費用(概算)
会社設立費用
株式会社(電子定款) 株式会社(紙の定款) 合同会社(電子定款) 合同会社(紙の定款)
定款認証手数料 52,000円 52,000円
印紙代 0円 40,000円 0円 40,000円
登録免許税 150,000円 150,000円 60,000円 60,000円
合計 202,000円 242,000円 60,000円 100,000円

 

その他の費用
司法書士などに依頼した場合(紙の定款) 100,000円~ 100,000円~
インターネットで作成した場合(電子定款)※ 10,000円 5,900円
出資金 1円~ 1円~ 1円~ 1円~
会社の実印作成費用 10,000円~ 10,000円~ 10,000円~ 10,000円~
代表者の印鑑証明代 300円~ 300円~ 300円~ 300円~

 

※次のサイトを参照しました。

「書類作成システム かんたん!会社設立」http://setsuritsu-system.com/

法人化と個人事業の違い
税率(平成26年まで)
所得 個人事業 法人
195万円下 5%(給与所得控除額0円) 800万円以下 15%
195万円超 330万円以下 10%(給与所得控除額97,500円)
330万円超 695万円以下 20%(給与所得控除額427,500円)
695万円超 900万円以下 23%(給与所得控除額636,000円)
800万円超 25.5%
900万円超 1,800万円以下 33%(給与所得控除額1,536,000円)
1,800万円超 40%(給与所得控除額2,796,000円)
【例】年間の取引が次のような場合

①売上1,000万円 経費500万円 差引利益500万円の場合、

税金は個人事業の場合が14,500円多い

 

個人事業の場合【100万円】

500万円×20%=1,000,000円

 

法人にして利益500万円を給与とした場合【985,500円】

法人税 0円(法人県民税 21,000、法人市民税 50,000)

給与所得分 (500万円-427,500)×20%=914,500円

 

②売上1,500万円 経費700万円 差引利益800万円の場合、

税金は個人事業のほうが75,280円多い

 

個人事業の場合【184万円】

800万円×23%=1,840,000円

 

法人にして利益800万円を給与とした場合【1,764,720円】

法人税 0円(法人県民税 21,000、法人市民税 50,000)

給与所得分 (800万円-636,000)×23%=1,693,720円

 

②売上1,500万円 経費500万円 差引利益1,000万円の場合、

税金は個人事業のほうが435,880円多い

 

個人事業の場合【330万円】

1,000万円×33%=3,300,000円

 

法人にして利益1,000万円を給与とした場合【2,864,120円】

法人税 0円(法人県民税 21,000、法人市民税 50,000)

給与所得分 (1,000万円-1,536,000)×33%=2,793,120円

会計上の違い
法人 個人
給与 代表者・家族に支払ったものを給与として経費にでき、金額によっては扶養家族の対象となる。 事業主に給与はない。青色申告の場合、15歳以上の家族を専従者として届出をした場合のみ経費にできるが、扶養控除の対象外となる。
社会保険料 社会保険・厚生年金 国民健康保険・国民年金
役員社宅 法人契約の場合、家賃の半分は会社負担可能
出張手当 旅費規程などを作成していれば経費にできる
保険料 法人契約の場合、支払額を経費にできる 支払金額にかかわらず、所得から控除できる金額は、生命保険料控除 12万円地震保険料控除 5万円
貸付金 領収書がない支払など経費とみなされない出金は代表者への貸付金となり、会社に返金しないといけない。 領収証がない支払など経費とみなされない出金は家事費となるので影響しない
源泉徴収義務 源泉徴収義務者 給与の支払いがない場合や、常時2人以下の家事使用人への支払しかないような場合は納税義務者にならない
欠損金の繰越 9年 青色申告の場合 3年
所得がない場合の税金(売上-経費=マイナス) 法人県民税 21,000円法人市民税 50,000円 0円
決算月 任意の月を選択できる 12月31日

 
このように比較してみると、法人への移動タイミングは年間所得が900万円を超えたあたりでしょうか?
ただ、法人にすると自由度がぐんと下がります。個人から法人へ移行したお客様で一番戸惑われるのがお金の取扱です。個人のときは何に使っても自由でした。経費に関係のない個人的な支払はすべて店主勘定になって残高として残らないからです。でも法人にすると会社の預金や現金を経費以外のものに使用した場合、使途不明金となって代表者への貸付金として処理することになります。会社にお金を戻さなければ当然貸付金は消えませんし、貸付金に対する認定利息というものも計上することになります。ここをなかなか理解できないお客様が多数です。

ただ、法人にすると信用度があがって取引が増えるということも業種によっては実際あるようです。
法人化するときは長期的視野にたってじっくり考えてからがいいですね。
目先の損得に流されると、あとでしまった!ということになるかもしれません。

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